「GarageBand」 | 東京22ちゃん~テレ東系、博報堂生活総研派、ブログ~

「GarageBand」

アップルが発表した「GarageBand」というソフトは、誰でも気軽にプロ並みのサウンドを創り出すことができて、Macユーザーの間で大きなムーヴメントになりつつある。
音楽の消費者から生産者へと、音楽を愛するもうひとつの形が活性化している。「ループ」と呼ばれるビートやリフを1,000種類以上内蔵しており、これらのループを自分で好きなように組み合わせてオリジナルの音楽を作ることができる。また、マルチ・トラック・レコーダー(MTR)機能がついているので、ありとあらゆるループをミックスできるのだ。
GarageBandは、音楽の配信方法を大きく変えることになったアップルのiPodとiTunes Music Storesの延長線上にある製品だといえる。iPodとiTunes Music Storesは、音楽のリッピングやダウンロード購入の動きを加速化させた。楽曲はコンピュータのハードディスクとモバイルデバイスに収められるようになり、これまで20年以上もその地位を保っていたCDというメディアが、次第に消滅しつつある。また、楽曲はプレイリストとして個々のリスナーにミックスされ、今度はそのプレイリストを共有するウェブサイトが登場した。このように、新たな音楽の配信や共有の方法が生まれていて、今度は音楽自体をリスナー自身が作る時代が訪れようとしている。iTunesが技術的な知識を持たないユーザーでも簡単にリッピングできる機能を提供したように、GarageBandは、楽器が演奏できない人でも簡単に音楽を作ることのできるツールとして音楽制作のハードルを大きく下げたのだ。